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新庁舎屋根の排水構造と維持管理計画について
新庁舎の屋根はデザイン性を重視した構造となっており、排水機能として中央部に4箇所のルーフドレン(排水口)が設けられています。このような構造では、枯葉やごみなどによって排水口の一部が詰まると、屋根全体が冠水するリスクがあると指摘されています。近年では、集中豪雨や線状降水帯の発生による長雨など、いわゆる「想定外」とされる気象事象も増えています。こうした状況を踏まえ、屋根の排水構造に対する市の認識と、今後の点検・清掃を含む維持管理体制について、市民の安全および市有財産の保全の観点から、以下の3点を質問しました。
- 1.排水構造の安全性とリスク認識について
・ルーフドレンの設計上の留意点
・落ち葉やごみによる詰まりの可能性と市の対応方針
・豪雨・台風時における排水能力の限界と漏水リスクの見解 - 2.点検・清掃体制について
・屋根・排水設備の定期的な点検と清掃の計画の有無
・点検・清掃の実施主体(市職員か外部委託か)と体制の整備状況 - 3.維持管理予算と緊急対応について
・年間の維持管理予算の見通し
・詰まりや漏水などの緊急時に迅速対応できる体制の有無
執行部からの回答
- 屋根は陸屋根の一部に勾配屋根を取り入れた構造で、雨水は屋上の4か所のドレンを通じて建物内部の塩ビ管で排水。排水された水の一部は地下ピットに貯水し、トイレ洗浄や散水用に再利用している。
- ドレン部の詰まりや豪雨対策として、各予備ドレンとオーバーフロー菅を設け3重の排水経路を確保。万が一、屋根が冠水した場合でも、設備類が浸水しないよう外周のパラペットが低く設計されている。
- ドレンは直径200mmの大口径で、点検・清掃は市職員が行う予定とし、清掃用具も屋上に常設している。設備メンテナンスに同行する際に安全に点検・清掃を行う体制を想定している。
- したがって、ドレン排水そのものの維持管理予算は現時点で見込んでいないが、長寿命化に向け、メンテナンスの業務委託や、故障時に迅速に対応できる体制を整えていく必要があると思っている。
■ 総括
今回の質問を通じて、新庁舎の排水設備が市の職員さんにより安全に点検と清掃ができるということが分かり安心しました。新庁舎は市民にとって大切な財産になります。末長く使い続けていくためには、完成後の維持管理が何より重要になると思います。市役所職員による安全な点検体制が確保されているということは心強く、この庁舎がしっかりとメンテナンスされ、大切に活用されることを願っています。